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JFL 第2節 04/04/2003 13:00 K.O. 国士舘大学 1-0 佐川急便東京SC 国立スポーツ科学センター西が丘サッカー場 雨 暦の上では四月に入ったとは思えない肌寒い空気の中、少し早めに満開を迎えた桜を散らす無情の雨がそぼ降る日曜の午後。 先日、レバノンU-23代表が意地を見せ、久々にファンの耳目を集めた「聖地」西が丘サッカー場において、佐川東京はアウェイ扱い で国士舘大学との戦いに挑んだ。ピッチに近く抜群の観戦環境を誇るものの、ごく一部をのぞいて屋根がないこのスタジアムは、 観客がいやおうなく風雨にさらされるという側面も持っていた。 そんなワケで観客は、少ない。が、アウェイ側ゴール裏は活気があったようだ。佐川東京は、ここ数年西が丘ではほぼ無敵と言える勝率を誇っており、どんなに苦戦しても 最後には勝ちきっているというゲンのよさもあったのかもしれない。デンソーとの開幕戦を0-4で落とした後だ。後押ししたいのがファンというものだ。 さて、試合はボールポゼッションで優位に立つ佐川東京と、守備を固め、ボールを奪ったら即佐川東京のDFラインの裏を狙う国士舘。という構図で推移した。 デンソー戦で垣間見せた「2004年型」佐川東京はさらに完成形に近い姿を見せてくれた。持ち前の両サイドのピッチを広く使ったワイドな展開から、素早く前線に ボールを送り、攻撃へのテンポを作っていく。中盤に田中が入りバランスを取った事で、開幕戦では鳴りを潜めていた河合、熊谷の中盤は活き活きと攻守に躍動。中盤でのカット、 セカンドボールの奪取で主導権を握り、チャンスを多く作り出した。河合はサイドに流れてのクロスなど、本来の動きを見せ始めた。前線には竹谷が君臨し、強く、巧みなポストプレーで存在感を放った。さらには、右からのアーリークロスを平山相太ナンボのモンじゃい胸トラップから右足シュート(?)も見せたが惜しくも決まらず。 先週、鈴木俊の退場劇もあってあえなく破綻したDFラインにも川村が入って安定。蒲原、金子央、清水といった曲者をそろえる国士攻撃陣(バリバリ一軍)に対して、局面に応じてディレイか勝負の駆け引きでまさり 奪ったボールをバックラインからのロングフィード、アーリークロスで素早く前線に供給。ボールが良く動くこのカードならではの好試合となった。 危ない場面は多々あったものの、それ以上にあと一歩、もう一歩のシーンが続く。中盤でのつなぎは持ち前のテンポの良さを取り戻していたが、 雨を含んだ毛足の長いピッチはたびたびボールの勢いを止め、リズムに水を差す場面が目だった。立ち上がりタッチ少なくの意図が見えた 中盤のボール回しも時間が経つにつれて鈍り始める。そうこうしているうちに不運な判定で与えたCKから清水にヘッドで決められ60分過ぎに失点。 開幕戦では、ここですっかりペースを乱し自滅という道を辿ったが、この日は違った。失点しても動揺することなく焦りを見せることなく攻撃を続けた。途中出場の馬目がゴールを狙う、が、この日水を含んだボールに対してキャッチングが あやしかったものの基本的には当たっていた国士GK金子を中心とした出足良く、また粘り強いディフェンスの前にゴールまでが遠く、90分を終えた。1-0で連敗。だが、ゴール裏に挨拶に訪れたイレブンの表情も、内容同様、 開幕戦とは全く違うモノであった。それぞれ悔しさをにじませながら「次は見てろ!」と言わんばかりの表情であった。次はいけると感じた。 非常に大雑把な言い方をすれば、枠内にシュートを放ちさえすればそれが入るかどうかなんてのは、あとはかなりの部分「運」が左右する。 正直、乱暴なまとめ方をすれば、この試合に関しては「運」が悪かったという事が言える。だが、「運」を引き寄せるためには、その努力はしておかなければならない。 この試合、雨で下がスリッピーだった事はパス交換において不利に作用したが、シュートを打つことを考えれば、何かが起きるかもしれなかった。中盤でボールをキープできる シーンはあったが、シュートを打っても良いシーンはもっと有ったはずである。また、終始深かった国士DFラインを引っ張り出したかったというのもある。シュートを打たなければシュートは入らない。思わせぶりでも、アプローチしなければ勝利の女神は振り向いてくれない。 さらに、もうひとつ。中盤でフリーでボールをキープできるシーンや、良い感じでサイドでボールをキープできるシーンは多くあった。が、同時にサイドでフリーだったり、サイドでボールホルダーを追い越す 動きをしても気付かれず活かされないというケースがいくつかあった。こういうとき、フリーの選手や周りの選手が声をかけても良いと思うのだが、あまり聞こえないように感じた。ピッチに近い西が丘だからこそ感じたことかもしれない。 だが、声は重要だろう。声をかけなければ、勝利の女神は気がついてくれない。…クサい文章だな(苦笑) …さて、この日最大の収穫として、見ていた人は皆、彼の名を上げるだろう。背番号16番、流通経済大出身の池田昌広である。見ればすぐわかるので詳しくは言わない。ちなみに僕は最初のワンプレイ、ツープレイですっかりわしづかみにされてしまった。 試合が終わると、それまで全く気にならなかった冷たい雨足がまた強まってきた。佐川東京に春はまだ来なかった。 西が丘での不敗伝説は終わった、が、このゲンのいい場所で、開幕戦では「きざし」だったものが「カタチ」となっていることを見る事ができたのは良かった。春は確実に近づいてきている。土曜日は多摩で鳥取を迎え撃つ。次こそ、結果だ。(K) |