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JFL 第3節 10/04/2004 14:00 K.O. 佐川急便東京SC 4-1 SC鳥取”ガイナーレ” 多摩市立陸上競技場 快く晴れると書いて、快晴 気温21℃。湿度33%。前半、アゲンスト、後半追い風と、やや風はあったもののお外でのフットボールに際してはこの上ない日和だった土曜日の午後、開幕から2連敗中の佐川東京は先週のアウェイより遠い?多摩市陸上競技場にてSC鳥取を迎えた。先週とは対照的な条件。春が来た。 多摩での鳥取戦と言えば、昨シーズンの初白星も同じく3節の鳥取戦であった。似たようなシチュエーションに、期待が高まる。大敗したもののきざしが見えた開幕戦、形になりつつあることを感じさせたが惜敗した第二戦…、 と来たら次は…、勝ちでしょう!ってことで無理やりな理由付けで勝利を確信して臨む。 相手鳥取も開幕未勝利だが、選手もファンも確信を持って戦っている佐川東京に対して、こちらは若干迷走気味。 入り口のところで紙を配っていると、鳥取のパスを下げたおじさんが、話しかけてきた。「今日も頂きますよ(笑)」軽くジャブ(?)を放つと、今日のメンバー表を指して「今日のうちのメンバーも…コレだからねえ」と、ポツリともらした。 「コレ」と言われても…。不徳の致すところ鳥取の選手とかチーム事情とか良くわからないのでなんとも言えなかった。ただ、もっとも危険度が高いと思われる選手の江後がベンチスタートなのは僕でもわかる現象だった。 …さて、試合には勝ったが、厳密に言うと、正直、アレな内容だった。鳥取のあまり工夫の見えない単調な攻撃に対して、そのたびにどたばたと対処する佐川東京DFライン。メンツが固まらないというのもあるが、軽い。だが、そんな佐川東京のDFの問題が掻き消えてしまうほどのDFラインがあった。齢40にして惑いまくりのキーパー清水&4人の愉快な仲間たちであった。JFLレベルでヤバい守備はいくらも見てきたつもりだが、ハッキリ言って、こんなのはじめて(笑)。カルチャーショックだ。世界は広い。鳥取にとってDFのクリアは佐川東京への絶好のパス。タテ一本は即致命傷。ちょっとキーパーへバックパスなどしようものならそれこそ身も世もない大騒ぎであった。 もしかすると、おひとよしの佐川東京のことだ。こうした鳥取DFラインのアレっぷりにお付き合いしてしまったのかもしれない。 鳥取のDFがアレなのは今に始まった事ではない。DFに比べて攻撃陣はそこそこ仕事をする、というのも昔からのことだ。去年終盤の松江でのアウェイゲームでは、荒削りながらも愚直かつシンプルなサイド攻撃に苦しんだ記憶がある。この日も、エースの山根にボールがわたるとキープが出来るので嫌な雰囲気ではあった。さらには山根とコンビを組んだ大多和は運動量の多いいかにも意外性のありそうな雰囲気をかもし出している。とはいっても、基本的にはあまり工夫のないロング一発狙い。しょっぱなから中盤を省略して景気良く放り込まれてゆく緊張感のない弾道を見て「まーた、はじまったよ!」「つまんねー」「しょっぺー」と口々に不満を述べる佐川東京のファン(苦笑) まあ、仕方がない。 だがしかし、なんと、先に失点したのは佐川東京だった。6分。左から実信が上げた冗談のような真上に高く上がったロビング(つーかミスキック)が、風にも流されたか、たまたまPA内右に侵入してきた大多和に渡る。大多和は不十分な態勢ながらもこれをキープ。おそらく、「入ったらラッキー」くらいの気持ちが本人にもあったであろうキックからの間抜けなボールは、少し前に出ていた佐野、応対しようとしていた鈴木俊の間を通過し、転々とゴールマウスへ。ヘンなゴール決まったー(笑)!あーあ(苦笑)。 「何だあれ…」「中学の授業じゃないんだから…」「いやあ、中学でももうちっとマシだったぞ…」「まさか『この1点守って勝とう』とか思ってねえよな…鳥取は」「こんなしょっぱい点決めやがって。…鳥取は反省しろ!謝れ!PKよこせ!」口々に呪いの言葉を吐く佐川東京のファン(苦笑)。まあ、鳥取も勝ち点を取るために必死だ。悪気はなかろうが、こんなゴールでは仕方がない(笑)。 ただ、このように格下が早すぎる時間帯に点を取ってしまうと、往々にしてなんだかんだ結局負ける。というのはよくあるパターンだ。立ち上がりの両チームの佇まい、かもし出す雰囲気からしてまったく負ける気はしなかった。 ヘンなゴールを決められて怒り心頭(?)の佐川東京、こころなしか、中盤でのパス回しのテンポが上がったようである。敗れはしたものの先週の国士舘戦である程度手応えをつかんだと思われる「連動」サッカーが発動!ボランチの中払が、鋭い読みの守備と、労を惜しまぬカバーリングで奪ったボールを素早くワイドに展開。視野が広く、上手い。完全にリズムをつかむと、16分、右サイドでボールを受けた山根が鋭く低い弾道のボールを中央の竹谷へ…。とおもいきや、触らない竹谷。そのさらに左にフリーで走りこんでいたのが河合だった。河合はこのボールを受けると、左足で鋭く低いボールを鳥取のDFラインとキーパーの間に入れる。すっかり左右に振られた鳥取DFラインの裏にフリーで走りこんでいたのは小幡だった。得意のカタチから、右足ボレーでゲット!今季初得点にふさわしいゴールだった。すばらしい。10点満点。この試合、もらった。 さて、夢のリードも10分強で終わったSC鳥取。その一挙手一投足にそこはかとない哀愁を漂わせ、多摩の観客の視線を独り占めにしたナイスミドル清水さんが、 遂にやってくれました。河合がCKからニアに蹴ったボールをなんと竹谷に鳥栖、否、トス!これを、据え膳食わねば男が廃るとばかりに竹谷がおいしく右足で押し込み2−1。万歳!(笑) 後半アタマから鳥取は、実信、小林を下げて、FW登録の江後、二瀬を投入。テンパってます(苦笑)。江後のボールキープ、岩田の攻撃参加で若干の抵抗を試みるが、いかんせんミエミエのパスや個人突破が多く、問題ない。佐川東京はボールを奪うと、「仕方なく」ラインを上げている感のある鳥取DFラインの裏を狙えばOKという感じだった。素晴らしい運動量で先発起用に応えた小幡と、それに触発されたか?がんばった竹谷が、裏への走りこみと、チェイシングを繰り返す。それに対して毎回大慌ての鳥取。大味だが、ある意味面白い。60分を過ぎたあたりから、鳥取イレブンの運動量は露骨に落ち始める。スペースがあき始めたこともあるが、自在にパスが回りワイドな展開を図る佐川東京。ビューティフル・タイムだ。試合の趨勢が完全にこちらに傾いたあたりで、おつかれさまの竹谷に替えてマサオを投入。いやあ、エゲツなくて素敵だ(笑)。マサオは瀕死の鳥取DFをかき回し、裏をとり、チェイシングし、つっかけ、シュートともうやりたい放題。容赦なし。 そして、73分、今日3得点に絡んだ河合のクロスを中央でマサオがヘッドで流し、小幡の、今度は左足でのボレー炸裂!で、ドッピエッタ。…快感だ。 さて、どう転んでも佐川東京の勝ちは動かないだろう終盤。鳥取の反抗を許す場面もあったが、清水と 好対照を描いた佐野の安定ぶりもあり、あぶなげなし。人の入れ替えもあり、若干落ち着きを欠いた最終ラインにあっても両サイドの冨山、井上公は局面の守備では安定。一対一はほぼ完封であった。89分には、試合を通じて攻守にアクティブだった井上公がドリブルで攻め上がりを見せ、マサオへパス。これを中央で足元に受けたマサオが右足で仕上げとなる4点目。ごちそうさまでした。タイムアップ。 スコアだけ見れば、完勝という事が言えるが、内容を見ると、多分に鳥取の自滅に助けられたものといえる。佐川東京にもミスは多く、正直、大味だった。しかし、ドタバタの試合をキッチリとモノにし、試合を運び、閉じる事が出来たあたり、現状を考えれば評価できる。小幡、中払、佐野と、初出の選手たちがそれぞれに良い動きを見せた点も。もちろん、これで満足な水準ではない。終盤、完全な佐川東京のゲームとなっていたあたりでもベンチからは、妥協を許さない男、其田監督の「シーーーーンプルにィィィーーーー!!」「きぃいいりかえるぉおおお!!!」という甲高い叱咤の声が閑静な住宅街に響き渡っていた。 ともあれ、開幕戦から3試合で、本当に目に見える着実なステップアップを果たして、遂に結果が出た。この後はホリコシ、ソニー、栃木と曲者たちとの戦いに挑む事になる。勝利は当然のこととして、この調子で内容もステップアップさせて欲しい。「継続、連続、連動」である。風向きは変わって順風。東京の春、爛漫だ。(K) |