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JFL 第12節  05/06/2004 13:00 K.O.

佐川急便東京SC 0-2 大塚製薬

多摩市立陸上競技場 晴れ(やや風強し)

今シーズン、11試合を戦って7失点しかしていない大塚相手に、開始たったの6分で失点を喫した時点で、この試合がかなり難しくなってしまったというのは事実だ。

しかし、序盤の攻防のみをクローズアップすれば、五分。強い向かい風ではあったが、スルーパスや低いクロスなどで、大塚の最終ラインの裏を取る事もあった。 そう考えると、向かい風に晒される前半の間、まずは追加点を許さないことが肝要であった。前節のHonda戦のことも考えると、せめて1-0で折り返せれば…、という感じでもあった。

しかしこの日、佐川東京の中盤より後ろの守備に関しては、?であった。バイタルエリアには常に大塚のためのスペースが与えられている状況であった。大塚は、バイタルエリアから、正確かつ、 テンポ良くサイドに配球する。大塚の攻撃は主に左の片岡を経由してのものであったが、その、片岡がフリーでいる事が多い。素早くワイドにボールを散らす大塚の中盤の前に、ボールサイドに寄っていく 佐川東京DF。その逆サイドにはフリーで忍び寄っていく片岡がいて、そこにいとも簡単にパスが通り、リズムが作られていく。教科書的な大塚の攻撃ではあったが、片岡は、スピードとドリブルの技術で、マッチアップした井上公平を度々振り切り、サイドに君臨する。

立ち上がりこそイーブンではあったが、失点を境に、佐川東京のパスミス、連携ミスが目立ち始める。佐川東京は、この試合全般を通して、中盤でのボールの奪い合いに競れない、戦えない。ボールにくらいつけない…。大塚のDFも決して万能ではなく、局面によっては逆サイドに攻めごろの大きなスペースを空けてくれていた場面もあった、が、動き出しが遅い。スペースに走る選手がいない。 攻守に渡って消極的なプレイの連続であった。とにかく、出来が悪い。そして、ピッチから立ち上るものがない。それならばそれで、開き直って守りきってしまうのも手ではあった。だが、中途半端に時間が過ぎるうち、その片岡からのクロスを 大島にヘッドで合わされ、致命的な2失点目を喫した。

後半、河合を投入し、攻勢に出る佐川東京。しかし、石川のファウル(石川は2枚目のイエローで退場となる)で得たPKは熊谷が蹴るも、大塚GK山口に防がれてしまう。その後、佐川東京の攻撃は再びトーンダウン。PKというチャンスを失った事で、心が折れてしまった、とも取れる。 唯一、PKの場面から途中出場した嘉悦は、絶妙なタメから、絶妙なスルーパスを通すなど、反撃をお膳立てし、孤軍奮闘。本当に上手い。しかし、このチャンスを決めきる事ができず、単発に終わった。佐川東京の出来に差はあったが、相手の攻勢と退場による数的劣勢という似たようなシチュエーションの前に、慌てふためき反抗を許したHondaと、集中して守り切り、 しかも、中盤では優位に立って見せた大塚との戦いぶりの差は明らかであった。

さすがに先立つモノがあるチームは違う…。と言いたいトコロではあるが、試合における流れの読み方、とそれに対応する意思統一の違い、とも思える。佐川東京に欠けている点ではないだろうか?前半向かい風であった事、後半、追い風になり、数的優位に立った事…、これらの試合の中で変わり行く状況を一切理解していないようであった。大塚は、平坦に、ただ平押しにして勝てる相手ではなかった。 また、熊谷のPKをストップした殊勲のGK山口は、試合後に「2年前にPKを決められており、予想できていた」と語ったそうである。熊谷は、長年一貫してPKキッカーとして大事な場面でも決め続けてきてくれていた。これはとても偉大な事である。しかし、結局その熊谷をもってしても、PKが決まるか決まらないかというのは賽の目のようなもので、外れる事もある。それが外れたからと言って、試合を見切ってしまったかのような不甲斐ない戦いぶりに及んでしまうのは…。 あまりにナイーブで、見通しが甘い。何というか、「寂しい」試合であった。

さて、連敗を喫したことで、またしても順位を下げてしまった。だが、かくなる上は、もっとドラスティックに大胆に、自分達の、佐川東京の「やりたい」フットボールをやるためには何が必要か、どのように試合に臨むべきか追求してもらいたいものである。いい意味での開き直りと言ってもいい。自信を持って、自分達の戦いをやりぬいて欲しい。大塚が、流れに則してゆとりをもった試合運びが出来ているのも、ごく当たり前の事だが、揺るぎない自信の元戦えているからである。自信をもって戦おう。そしてわれわれは、それを応援し、後押しするだけだ。(K)




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